640diary... Update:Oct.03/2008



隙間用カラーボックスPCの製作

20089月に、メインマシンをグレードアップしましたが、前の基本部分が使えないわけではありません。

810e搭載のFujitsu FMV C3/557(もらい物)のCPUPen3 800MHzに換装した嫁用のPCが、メモリのMAX搭載量が512MBのため「遅い」と苦情が出ていました。

実際、WindowsXP Pro(32bit版)の場合、SP2以降を充てると、OS起動直後の常駐ソフト関係だけでほぼメモリを使い切ってしまいます。

ということで自分の前メインマシンの基本部を使って、嫁用に1台作ることにしました。

隙間用カラーボックスPC (2008.10)
M/B AOpen AX4PE Max(i845PE)
CPU Intel Pentium4 2.4BGHz
RAM DDR333(PC2700) 1.5GB
HDD1 Maxtor DiamondMax Plus9 120GB(ATA133)
HDD2 Seagate Barracuda ATA-IV 60GB(ATA100)
CD/DVD Pioneer DVR-111SV(DVD±R=16x CD-R=40x)
VGA nVIDIA GeForce FX5200(VRAM=64MB)
電源 TORICA SeiII (350W)
モニタ Sony SDM-S73 (17"LCD,SXGA)



しかし、予算はない上に「でかいのはいやだ」「インテリア性がないのもいやだ」というわがままにも耳を傾けなければなりません。(^^;

中身は何とか手持ちのものを利用して組めるのですが、問題はケース。

オール木製で一から作る手も考えましたが、間違いなく安価なミドルタワーケース買うよりも材料費が掛かるし、時間も掛かる....。

しかも、安くて加工が楽な「ファルカタ集成材ならどう?」と尋ねたら、即答で「それはいやだ」ですと。(^^;
(ちゃんと仕上げを行えば割とイイ感じになると思うんだけど....)

そこでサイズと軍資金に悩みながら考えついたのがホームセンターに1,080円で売っている隙間用カラーボックスの利用。(^^;


まず中身に使用するパーツですが、

M/B、CPU、メモリはそのまま流用となります。

HDDもデータドライブに使用していたSATA150HDDは、自分のニューマシンに流用したので、起動ドライブで使用していたMaxtor120GBと、Seagate60GBIDE-HDD2台を流用して使います。

CD/DVDドライブは最高速で書き込みが出来ない症状が出ていましたが、取り敢えず使用できます。ひょっとするとファームアップすれば解消してくれるかも知れないし。

VGAカードは、初め、前のマシンに搭載していたnVIDIA GeForce FX 5700 Ultra (128MB)を流用する予定でしたが、でかすぎて断念しました。(^^;


結局、自分のサブ機に使用していたGeForce FX 5200を使用。
5200は発売当初の物はクーリングファンが搭載されていましたが、後期の物はファンレス化されています。
ウチにあったのはファン付きでしたが、うるさいのでツクモでChipSet用のヒートシンクを買ってきて、ファンレスに変更しています。


電源ユニットは、壊れたと思っていたTORICASeiIIが、実は内蔵排熱ファンの制御部分のみの故障と判明したため、ファンの電源をユニット内部から取るのをやめ、マザーボードのケースファン端子から取ることで解決しました。

AX4PE Maxは、ファンの回転数制御がBIOSでできますが、ユニットの内蔵ファンは制御不可の2芯タイプなのでどちらにしてもフル稼働状態になります。

ただ、ベアリングが既に結構やばい感じで、回転数が落ちたり時々異音も発生したりするので、ファン停止が原因で電源ユニットが異常加熱してマシンがいきなり落ちるのはもうご勘弁....なので近々ファン自体を交換するつもりです。(→翌週960円のファン(8cm, 2,500rpm)を買ってきて交換しました)



さて、いよいよケース本体の製作です。
ホームセンターで隙間用のカラーボックス(二段タイプ)を1,080円で買ってきました。(組立寸法は幅15cm×高さ59cm×奥行29cmくらいのものです)

ネジ類その他と合わせて2,000円台後半くらい。
(ただ、ネジ類を多めに買ったり、7mmの木工用ドリルビットを買ったりしたので、実質の材料費は、手持ちの木材を使用したフロントパネルとマウント用部材の費用を除くと概ね2,000円くらいでしょうか。)



【材 料】
・隙間用カラーボックス(中棚は不使用)
・赤松集成材(幅16cm×長さ90cm×厚さ1cm×2枚(手持ちのものを使用)
・ドリルネジ(M5×25mm×30本程度
・木ネジ(M5×15mm×2本(スイッチ・インジケータ部の固定用)
・鬼目ナット(M5×10mm×4
・ステンレスキャップ(M5×20mm×4
・パワースイッチ+ケーブル×1(手持ちのパーツより)
・リセットスイッチ+ケーブル×1(手持ちのパーツより)
LEDインジケータ+ケーブル×2(手持ちのパーツより)
・水性塗料(クリア)
・マザーボード固定用のミリネジ&ゲタ×9組(手持ちのパーツより)
CD/DVDドライブ固定用のネジ(M3×15mm×2
HDD固定用のインチネジ×8本(手持ちのパーツより)
・アルミホイル、アルミテープ(手持ちのもの)
φ4mm鳩目パンチ×2個(百均)

【工 具】
・ドライバードリル(4,980円のBlack&Decker製)
・オービタルサンダー(1,980円のBlack&Decker製)
・棒ヤスリ(100円のダイソー製(^^;)
・丸鋸(3,980円の中国製)
・ジグソー(2,980円の中国製)
・ホットボンド

所詮はカラーボックスなので、お世辞にも見栄えが良い物ではないですが、フロントパネルには手持ちの赤松集成材を使用するつもりなので、「箱の部分」と割り切れば、手軽でかつかなり安く済む選択だと思います。

まずは底板(本来は側板)と側板(本来は天板と底板)を接合し、アルミホイルとアルミテープで内面を覆いました。


図面を起こしました。(画像クリックで拡大します)
家にあった16cm×90cm×1cmの赤松集成材を2枚を使って、フロントパネルとドライブ及び電源ユニットのマウントを製作します。


マウント用の部材をカットしました。
どうせ内部に隠れてしまう部材なので、丸ノコとジグソーを使用してラフにカットしました。
(もうちょっとまともなジグソーが欲しい〜・・・嫁に言い出せない〜)


底板にマザーボードを固定し、マウント関係を組み立て・固定します。
殆どドリルネジを使用して下穴なしで「エイヤーッ」と。


電源ユニットのマウント部です。
CPUのヒートシンクの熱気をできるだけ逃がすよう、M/B側はパネルではなく3本のピラーで支える形として隙間を空け、一応ユニット下部に最低限のエアフローを確保できる余地を残しています。


CD/DVDドライブのマウントです。
とにかく省スペースが前提なので、PCIバスを犠牲にしています。
頑張れば2枚は挿せますが、もちろん予定はありません。(^^;


HDDのマウント....というか両端から板で挟んだだけです。(笑)
ドリルで深さ5mmくらいの穴を開け、手持ちの足が長めのインチネジで固定しています。


レイアウトはこんな感じ。


ドライブ、電源をセットし、配線しました。


上から見た図。
(視界を遮ってしまうので、写真ではCD/DVDドライブのIDEケーブルは繋いでいない状態です)


天板を載せました。


フロントパネルのカットと開口を済ませ、面取り、ヤスリ掛けを終えました。
1,980円のオービタルサンダーが大活躍。(^^;


フロントパネルをはめてみました。寸法バッチリ!
塗装しない方がカラーボックスのプリント柄とマッチしているんですが、そういうわけにも参りません。


フロントパネルはこの後、クリアの水性塗料で塗装。


電源スイッチ、リセットスイッチ、パワーインジケータ、アクセスインジケータの線は物置に放置してある古いAT互換機のケースから引き抜いてきました。


ところが、収まりをチェックしている内に電源スイッチの配線が根元からちぎれてしまいました。

仕方がないのでリセットスイッチを電源スイッチに置き換え、リセットは「無し」に変更しました。
まあ、今は電源長押しでセーフティシャットダウンが可能なので殆ど使わないし。(^^;

スイッチとLEDインジケータはホットボンドで固定。
流用したインジケータ用のケーブルには元々円筒出べそ型のLEDが付いていたので、梅澤無線で「詰め放題100円」で買ってきたφ5mmの赤と緑に交換しました。


表面はこんな感じ。リセットボタンは結局ダミーです。


電源ボタンは同一の赤松集成材をヤスリで削って作成しました。


ドリルの開口が雑に....というか赤松材はどうしても欠けやすいので、百均でφ4mmの鳩目パンチを買ってきてはめ込みました。
なかなかの妙案でした(自画自賛)。


フロントパネルは開けやすいように、また頻繁な開閉でもねじ穴がバカにならないように鬼目ナット(M5×10)を4箇所に埋め込みました。


鬼目ナットは右側板に2箇所、天板と底板の左側に1箇所ずつ埋め込みました。


M5×20のステンレスキャップで固定します。


スイッチ・インジケータ部をネジ止めして出来上がり!


スイッチ部はこんな感じです。


背面は、初めちゃんとベニヤの背板で塞ぐつもりでしたが、熱の逃げ場が全くないくらいギュウギュウ詰めなので、敢えて開けておくことにしました。
寸法おこしてカットするのが面倒くさい....という事もある....(笑)


偶然ですが、嫁の本棚がドンピシャの寸法で上に載ります。




一見「大して小さくないじゃん」と思うかも知れませんが、このPCケースの寸法は149×590×300mmで、一般的なミドルタワーケースに対して、約50%の容積で抑えられています。

専用設計のメーカー製PCのマザーやMicroATXマザーと同じ次元で勝負ができないのはしょうがありません。
なんと言っても、奥行き300mmは市販ATXマザーの奥行き245mmを考えればこれが限界と言えると思います。


嫁からはとても好評なので良しとします。

 
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