1983年9月、元々SURVIVORやJEFFERSON STARSHIP,FOREIGNERといったアメリカンハードロックの好きだった私は、とあるレコード店でかかっていたこのアルバムのサンプル版を聴いて、ひと耳で気に入ってしまいました。
JOURNEYの前座をつとめ、アルバム制作に際しても彼らのバックアップを得ていたというERIC MARTIN BANDですが、サウンド的には、JOURNEYよりもカナダのLOVERBOYに近いダンスポップロックです。
私が今まで聴いてきたアルバムの中でも、捨て駒的な扱いの曲が全くない、数少ないアルバムの一つです。LPを買ったにも関わらず、後にCD化されてからも買ってしまいました。上記の80年代のバンドが好きな方は、絶対に外しません。
このバンドは、残念ながら商業的には成功せず、これ1枚きりで解散、その後、バンドの中心人物であるヴォーカルのエリック・マーティンは、ソロアルバムをリリースしましたがこれも大ヒットとは程遠い結果でした。
しかし、「SUCKER FOR A .....」の復刻版CDは恐らくショップで手に入ると思います。
何故ならその後エリックは、ヘビメタ系のバンドTANKの元ベーシスト、ビリー・シーンらと組んで、今や「TO BE WITH YOU」で全米No1獲得バンドとなったMr.BIGを結成し、その名の通りビッグになってしまったからです。
Mr.BIGは、エリックの書いているシングル曲以外はかなりハードなサウンドですが、逆に商業的な成功を収めるには、ERIC MARTIN BANDの音は中途半端だったということを証明しているようで、私個人としてはMr.BIGの成功は残念なのです。(Sep.29/1998) |