2013年6月2日、給水管敷設作業の仕上げに入ろうかと思っていたら、水栓柱から「シューッ」という音が.....。
水栓柱のアルミ製化粧カバーを外してみましたがよく分からない。
ただ、スチロール製の保温材を押し込もうとすると、水に当たるようなボヨンボヨンという抵抗が下の方から返ってきます。
水道メータの蓋を開けてみました。
ありゃ、メータが水没してる....。
聞くところによると、わが家の界隈では、メーターボックス内に水があるのは割と普通のことらしいのですが、雪解け時期も過ぎたこの6月に完全に水没というのはちょっと考えにくいです。
ドリルポンプで排水してみました。
スパナで元栓を閉めてみると、クルクルと回転していたメータ内のパイロットマークが停止します。
家では今、水道を使っていないのに元栓を開けた途端パイロットマークが回り出すという事は、間違いなく漏水しているということになります。
水栓柱から音が鳴っているのですから、ここで漏水している可能性が大です。
とにかく根元まで掘ってみることに.....しかし、地下水位が凄いです。
漏水との相乗効果なのか、元栓止めていてもこの有様です。
ヘタレなドリルポンプが不調になってしまったので、ペットボトルの半分に切った容器で掻き出しましたが、このくらいまで地下水位が下がったわけではなく、再び上の写真のように水位が上がってきます。
排水ポンプがなければ無理だ....。
降参して業者さんにお願いすることにしました。
2013年6月3日、相変わらず地下水位が高いです。
業者さんに下見に来ていただきました。
水栓柱のピストンのOリングが疑わしいとのことで、部品を取り寄せてから明日また仕切り直しとなりました。
2013年6月4日、業者さん登場で、まずは中シャフトと呼ばれる下の図面の赤い部分を抜き取ります。
ウチの水栓柱は、小樽市に本社がある光合金製作所のAK-13という不凍水栓柱で、水道凍結が当たり前の積雪寒冷地でのこの分野のメーカーではパイオニア的な存在です。
既に生産終了しているこの製品について問い合わせをしたら、図面を送ってくれました。
個人での問い合わせにもとても真摯な対応でなまら好感が持てました。
ただ、光合金製作所の対応が評判良いのは有名らしいです。業者の方も言ってました。
このシャフトの下部がピストンの役割を果たす部分で、3個のOリングで通水、止水&水抜きを制御するようになっています。
上部のハンドルを回してピストンが上に上がると、中シャフトと外側の筒である揚水管との間に通水され、ハンドルを閉めてピストンが下がると、止水と同時に下側の逆流防止弁経由で地中に排水され凍結防止のための水抜きを完了するという仕組みのようです。
Oリング(黒いゴムパッキン)を新品に交換してもらっているところです。
リングの交換を完了し、中シャフトを元に戻したのですが....漏水が止まりません。
念のため、根元の接合部を確認してみることにしました。
排水ポンプ無しでは無理です。
ただ、光合金製作所の見解は「給水管との接続部の漏水はほぼ考えれない」とのことでした。
さすがに凄いスピードで水位が下降していきます。排水ポンプ欲しぃ〜(^^;
水量が多く、接続した排水管経由で排水桝まで水が到達している様子を初めて確認できました。
根元が見えました。
が、給水管との接続部では漏水はないけど、逆流防止弁から漏れてきているようだ、とのことでした。(自分では確認できませんでした)
ここで、業者さんと光合金両者の見解が一致しました。
それは「Oリングではなくピストンの可動部位のシリンダー壁に傷が入って漏れが止まらなくなっている→全損扱い→水栓柱の交換→5万円レベルの出費」
げげっ、マジかよ!
ショックを隠しきれない僕は、取り敢えず何種類か水栓柱の見積をお願いして、本日はお引き
取りいただきました。
しかし、自分としてはどうも納得がいかない。
Oリング交換後も漏水が止まらずに、もう一度中シャフトを引き抜いた際、小石のような物体が一緒に飛び出してきたのが見えたのが気になっていたのと、真鍮製のシリンダが傷つくにしても、こんなに目に付くレベルの漏水を引き起こすくらいの傷って、一体どんな傷なのだ?という素朴な疑問...。
そこで僕は中シャフトをもう一度(今度は自分で)引き抜いてみました。
すると、一番上段のOリングに傷が入っています。
構造的に止水・通水に一番影響があるOリングは一番上段なので、試しにこれを二段目のリングと取り替えてみました。
すると、何と言うことでしょう!漏水も「シューッ」という音もピタリと止まったではありませんか。
即行で業者さんに電話して事情を伝え、傷が付いているOリング1個だけ、翌日交換してもらって工事完了とさせてもらいました。
代金は、かなりの部分まで僕の方で掘削していたことと、埋戻し等も不要ということで5,250円で話をつけました。5万を覚悟していたところを5千で済んだので万々歳です。
考察:
1.作業中蛇口を外していたため、何らかのきっかけで小石が揚水管内に入ってしまった
2.小石はピストンまで達しシリンダとOリングの間に挟まった
3.ハンドルの開け閉めによってOリングが小石によって損傷し漏水が発生
4.シリンダにも傷が付いた可能性はゼロではないが漏水を引き起こすレベルではない
5.原因だった小石が飛び出したため、Oリングを新品に交換すると漏水は止まった
こうして漏水騒動は無事解決しました。
あとは、水栓柱を元に戻せば完了です。
以下がその手順ですが、バラす時はこの逆をやればOKです。
1.最下部の樹脂製パイプガイドを装着
2.アルミ製の化粧カバー(下側)をパイプガイドにはめ込む
3.スチロール製保温材を挿入
4.パイプガイドを装着し化粧カバーにはめ込む
5.最上部のパイプガイドを続けて装着
6.保温材(上側)
7.化粧カバー(上側)を挿入
8.上部のグランドナットを締める
9.ハンドルを装着(中心部ビス止め)
10.ハンドルキャップをはめ込む
取り敢えず、最小限の出費で済んで良かったです。
|