1.傍観時代(創世期)
1983年、自分が学生の頃、NECが初めて世に送り出した8086搭載の国内最強パソコン、PC-9801。RAMはなんと128KB。友人が苦労して手に入れた、本体と8色のデジタルカラーディスプレイにA4ドットインパクトプリンター、先進の5インチFDユニットで合計100万円もしていました。
NEC PC-9801 |
2.会社使用時代(黎明期)
社会人になった1985年頃、会社で導入していたのは384KBのPC-9801E。LPレコードの様な8インチFDを使っていました。
翌年には国産CPU、V30を搭載したPC-9801VMに。インターネットのイの字も出ないこの頃、電電公社のオンライン電子計算「DEMOS」に接続するため、受話器をはめ込んで信号を受信する「カプラー」なる機器が幅を利かせていた時代。
音響カプラー |
1988年、前の職場を辞め、今(2008年本ページ公開当時)の会社に独立後、初めて導入したパソコンは80286のPC-9801VXでした。当時はこれが国内では最上位機種のひとつでしたが、実は米国では既に386マシンが全盛だと知ったときはショックでした。
NEC PC-9801 VM(左)とVX |
日本電子計算(JIP)に接続するために購入した全二重1200bpsのモデムは、当時低価格機を唯一リリースしていたAIWA製でも5万円位はしていました。
AIWA PV-A1200 |
その後、CADの導入に関連してハイレゾリューションモード対応機の386DX-20MHzマシン、PC-98RLやi486DX-16MHzのH98model80などを導入。
初めてRLを見たときは、その速さに驚いたのを今でも覚えています。
NEC PC-98RL(左)とH98 model80 |
3.中古所有時代(途上期)
1992年、初めて自宅に購入したマシンは80286-16MHzの98互換機、EPSON PC-286VG(中古品)。MS−DOS用途がメインでしたが、遊び半分で買ったWindows3.0AはOSとしての機能は果たせず、初のWindows版ロータス1−2−3のR1.0Jも使い物にはなりませんでした。
この頃は286マシンでWindowsを「動かす」ことに一生懸命だった様な・・・・。
PC-286VG(左)とWindows3.0A SetupDisk |
SASIからSCSIへ移行し始めていたこの頃初めて買ったSCSIハードディスクは緑電子の40MBのものでしたが、当時定価は59,800円でした。1万円台で最新のIDEハードディスクが手に入る今(2008年本ページ公開当時)は天国のようです。
そして初めて買ったグラフィックボードはI・OデータのGA-1024A。NECのノーマルモード用のモニターだったこともあり、800×480の変則解像度が表示の限界でした。
GA-1024A |
ちなみにこの時の増設メモリはメルコ製のたった4MBの増設RAMボードを入れていましたが、それでも胸張ってました。
MELCO EMJ-4000 |
286VGはMS−DOSの知識と、ロータス1−2−3のマクロの習得には大いに活躍しましたが、苦労して設定したCPUアクセラレータにも限界を感じ、1993年、小細工なしでWindows3.1のセットアップが出来る80386DX-20MHzのNEC
PC-9801DA5を中古で購入。時代はWindows3.1へとシフトしてきており、メモリを限界の13.6MBまで増設したDAは、DOS上での使用は文句ありませんでしたが、Windows上では決して実用的ではありませんでした。これも2度のCPUアップグレードを敢行し、騙し騙し使っていましたが、会社で使っていた1120x750の解像度表示のできるNECのハイレゾリューションモードがうらめしく、フラストレーションがどんどんたまっていきました。
PC-286VG、PC-9801DA5、PC-9821Xsのカタログ表紙 |
そこで購入を決めたのは17インチマルチスキャンディスプレイ、αデータのACM-217でした。何故ACM-217かと言うと、当時は国産ブラウン管使用の機種では一番安かったから。それでもGA-1024Aでは1024x768で256色表示が限界でした。
ACM-217 |
4.新規購入時代(成長期)
そして94年、初めて新品購入したのがPC-9821Xs。S3-Vision864
VRAM2MB搭載のビデオは、1024x768ピクセルで16bitカラー表示が可能でした。16色や256色の世界から一気に6万5千色まで色数が増えたのには驚きましたが、1280x1024でのハイカラーを実現出来る環境が欲しくなって、Trident
TGUi9660 DRAM4MB搭載のGA-DR4/98を手に入れました。今思えば、この頃までは、NECがまだ国内では圧倒的なシェアを誇ってました。
GA-DR4/98 |
土木設計関連の専門ソフトが98MS−DOS版で発展してきた事もあって、NEC離れ出来ないでいたのは自分だけでは無かったのではないかと思います。
同時に、増設機器に関しては、98シリーズ関連周辺機器のサードパーティーとして成長してきた、IO・データやメルコといった国内メーカー以外の選択肢は、殆ど無かったと言えます。
5.AT互換機時代(転換期)
96年3月、価格やサポート体制に対する不満から、マシンのPC/AT互換機への買い換えを敢行。迷ったあげく、秋葉原のショップブランド、プロサイドのマシンにしました。理由は「安くてハイスペック」が欲しかったから。結果的に自分の選択は正解でした。
基本的にプロサイドのマシンは、言うなれば「組立済み自作機」。既に動く状態の自作マシンを授かったことに加え、プロサイドのキャッチコピー「蓋を開けるな等という野暮なことは言いません」という環境が、パソコンの仕組みを理解する上で非常に役立ちました。以後、会社に導入したマシンはすべて自作機となったのは言うまでもありません。
「安くてハイスペック」とはいえ、自分が購入したマシンは本体関係だけで40万円を超えました。
当初は、
種別 |
型番・仕様 |
CPU |
Intel Pentium166MHz |
M/B |
Asustek PI-P55TP4(L2-Cache=PB256KB) |
RAM |
EDO SIMM32MB |
HDD |
Western Digital 1.6GB |
VGA |
MGA Millennium WRAM=4MB |
Sound |
Creative SB16 PnP/DV |
CD-ROM |
GoldStar GCD-R542B x4 |
FDD |
TEAC 3Mode |
SCSI |
Adaptec AHA2940 |
という構成でした。当時はこの上はIntel系ではPentium Proしか選択の余地はなく、かなり上位のスペックでしたが、今なら・・・・・。
その他、98シリーズ時代から買い増し、買い換えてしていた周辺機器は
種別 |
型番 |
備考 |
Scanner |
EPSON GT6500 WIN2 |
300x300dpi,専用パラレル |
MO |
COPAL CS- M230PA |
230MB MO,富士通ドライブ,SCSI |
MIDI Synthe |
Roland GPPC-NA
→同 SC-55ST |
354音色,同時発音数16,COM2 |
Modem |
OMRON ME1414B2
→同 MA2814 |
DATA28.8kbps, FAX14.4kbps,COM1 |
Printer |
EPSON MJ-1000
→同 MJ-900C |
LPT1 |
以後、マウスポートの不良で、マザーボードをPI-P55T2P4(PB512KB)に無償交換して貰った以外は、特にハードウェア的なトラブルもなく、メモリ、HDDの増設やCPUの交換(MMX-200MHz)など、チビチビとグレードアップを重ねて、何とか3年2ヶ月使い続けました。
6.ちょっと前(成熟期)
99年5月、3年使っていたSocket7のマシンは、既に最新CPUには対応出来ず、グレードアップには大幅なパーツ交換が必要となっていました。
まず、ベースクロック100MHzのCPUに変更するためには、マザーボードの交換が必須。この時点で、AT電源のPCケースと72ピンのSIMMも"さようなら"でした。
結局、購入したパーツは、
種別 |
型番 |
備考 |
CPU |
Intel PentiumIII 450MHz |
PentiumII 400MHzとPentiumIII 500MHzとの価格の開きを考え、450MHzを買い時と判断しました |
M/B |
AOpen AX6BC Pro |
対応FSBはMax153MHzを筆頭に16通り、しかもクロックアップ派には嬉しいコア電圧の変更が可能。さらに、クロックの変更はBIOS設定画面から変更出来るジャンパレス設計 |
PC-Case |
FREEWAY FW-OTX-01 |
筐体は少し大きめだが、全面オープンも片側オープンもOKで、M/Bのマウントは引き出し式。電源は静音設計タイプを採用。そして、クロックアップユーザーを視野に入れて、前・背面に放熱換気ファンが標準で付いている配慮が嬉しい |
RAM |
SDRAM DIMM (PC133) 128MB |
割高だったが、133MHz時代を考慮してPC133対応を選択。しかし、今後の動向次第では意味を成さない可能性も......。 |
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写真上:上段左にEPSON LP-700W,その横にEPSON GT-6500WIN2,下段にはLPT,COMの切替器,Copal
CS-M230PA(縦置き)を挟んで両側にPCスピーカー。
写真左:PC本体とCRT(iiyama A701G),下にはEPSON MJ-900Cが見える。
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1999年5月時点でのスペック
種別 |
型番 |
備考 |
CPU |
Intel PentiumIII 450MHz |
FSB129MHzで580MHz動作 |
M/B |
AOpen AX6BC Pro |
Intel 440BX |
RAM |
168-pin SDRAM(PC133) |
128MB DIMM |
IDE |
Quantum Fireball EX
Quantum Fireball TM
Creative INFRA |
6.4GB HDD (Primary Master)
2.1GB HDD (Secondary Master)
x48 CD-ROM(Primary Slave) |
PCI |
Creative Graphic Blastar
to iiyama A701G
I・O DATA GV-VCP/PCI |
RIVA TNT VRAM16MB,Video Card
17" Aperture Grill CRT,
(1920x1200 pixel 32bit Color)
Video Capture Card |
ISA |
Creative SoundBlastar 16PnP/DV
EPSON GTATSPIF2
to EPSON GT-6500WIN2 |
Sound Card
Parallel I/F-Board
300x300dpi, Flat-Bed Scanner |
FDD |
TEAC 3Mode |
|
SCSI |
Adaptec AHA2940
Caravelle CD-RW6XFB
Copal CS-M230PA |
SCSI-Card
CD-RW Readx6/Writex2
230MB MO-Drive |
COM1 |
OMRON ME5614D |
56kbps Modem |
COM2 |
Roland SC-55ST |
MIDI Synthesizer |
LPT1 |
EPSON MJ-900C
EPSON LP-700W |
Printer1
Printer2 |
グラフィックカードは、PCIバス用のVRAM16MBをそのまま流用。AGP用の32MBがとても欲しい。 |