640diary... Update:2022.05.17


フロアジャッキ(ガレージジャッキ)の修理(OHとオイル交換)

このページは、最初に実施した油圧フロアジャッキ(ガレージジャッキ)のオイルの補充作業と、その後実施したオーバーホールとオイル交換作業2部構成です。

目 次
1.  序 
2. Feb/2022 オイル補充作業 
3. May/2022 OH&オイル交換 



1.  序  
2017年の7月に、ジュリエッタのマフラー交換作業のために購入した最高位465mm3tonガレージジャッキ(フロアジャッキ)のTorin T830011L

26.8kg有る重量物ですが、パーツがアルミとスチールで構成されるハイブリッド構造となっており、スチールオンリーの同クラスジャッキよりも5kg以上は軽い製品です。


この商品、形が酷似した類似商品が一杯あって気になっていましたが、後になって分かったのは、Torin1954年創業のアメリカのメーカーで、"BIGRED","BLACKJACK"はTorinの一般ユーザー向けのブランドネームの一つ、そして"ARCAN"と"NOS"は、Torinが製造するジャッキのOEM供給先であるという事らしいです。



まあ、いずれにしても、このT830011Lは、他のOEM供給品を含めて中国で製造されている製品です。

で、このジャッキ、中国製であることが原因なのかどうかは分かりませんが、4年経った去年くらいからオイル漏れが目立ち始め、終いにはダダ漏れした挙げ句、最高位まで持ち上がらなくなってしまいました

新しく買い換えようかとも思ったのですが、当時amazonにて1.5万円だったものが、現在は入手不可で、OEM品のARCAN HJ3000JP2.7万円まで値上がりしていました。

ということで、修理して使い続けようと決心しました。



2. Feb/2022 オイル補充作業 
2022223日。
年明け前の冬タイヤへの交換でジャッキアップした時に、オイルがダダ漏れして「いよいよやばいかな」と感じ、そこで実施したのが、ジャッキオイルの補充作業。

下のイラストと写真は、フロアジャッキを構成する各部の名称。
こういうの、いつも分からなくなるので(笑)、まとめておきます。


特にこっちの方は、OH作業中もよく出てくる名称。



という事で、作業開始。
まずはカバープレートを外します。これは両側サイドパネルにある4本のプラスねじ。
外すと油圧パワーユニットが顔を出します。


ストップロッドを外すとハンドルヨークが前方に寝かせられるので、ピストンを外すことができます。


ひっくり返してオイルを抜きます。


軽く考えて、小さなトレイを使って後悔しました。作業テーブル上にオイルがこぼれて凄いことに...(^^;


抜かないでフィラーキャップを外せば、補充だけできたみたいなのですが、実はこのときはよく分かっていなくて、当初疑っていたピストンのOリングの摩耗を確認すべく、ここは分解することしか考えていませんでした(^^;
ただ、ピストンのOリングは、想像していたのと違い殆ど劣化は感じられませんでした。


ハンドルヨークを後ろに倒して、油圧パワーユニット部を見えるようにします。
パワーユニット部に穴が三つ。

一つは、写真左側のエアー抜きとオイル注入に使用する、フィラーキャップ。
ただ、この時点でこのキャップを外し切る勇気がありませんでした。
ゴムキャップなのですが、形状が"T型"ではなく"工型"だと思っていたので、無理に外そうとして千切れてしまったらやばい....と怖じ気づきました(笑)

二つ目は写真中央上の、油圧を適正に調整するためのセーフティーオーバーロードバルブ(安全弁)。
SAFETY VALVE DO NOT ADJUST」...つまり「いじるな!」っていうシールが貼ってあります。
他社のジャッキの取説を見てみても「ここは絶対いじるな!」っていう感じで書いてあります。
素人の僕には手に負える代物ではなさそうなので、ここはノータッチです。

三つ目の穴(写真中央下)は、確証はありませんが、多分チェックバルブ(逆止弁)。
ここを外して本体を逆さまにしてオイルを抜いた際、4mm位のスチールボールがポロッと出てきたので、そう判断しました。


スチールボールはセーフティーバルブにも入っていて、ジャッキによってはリリースバルブに入っているタイプもあるようなのですが、セーフティーバルブには触れていないし、今回はリリースバルブも挿さったまま作業していたので、落下してきた球は、恐らくこの穴からなので、これはチェックバルブなんだろうと断定しました。


T830011Lの日本語取説のパーツリストにも英語版のパーツリスト (日本語版はT830011Lと微妙に異なるパーツイラストが掲載されている。ただし英語版はモノは合ってるけど、解像度が悪く見づらい) にも、ネット上で探したいくつかのフロアジャッキの取説に掲載のパーツリストにも、「これだ!」というものが見つけられなかったため、このバルブ(プラグ)は勝手にチェックバルブ認定してしまいました(笑)


ある程度オイルを抜いたら、ピストンを押し戻しながらストップロッドを復元します。
というか、オイルを抜いていないと油圧が掛かってピストンを押し込めないので抜くしかなかったのです。


ここでジャッキオイルを入れていきます。
上に書いたとおり、フィラーキャップが外せなかったので、チェックバルブから注油することにしました。


ジャッキオイルは、エーゼットのISO VG32
ホームセンターにて300ml入で500円以下で買えるものです。
粘度は取説に記載の通り32番にしましたが、この後のOH・オイル交換編では10番を使っています。

なぜかというと、エーゼットは32番がボトルジャッキ用、10番がフロアジャッキ用となっていて、大橋産業のガレージジャッキの取説でも10番が指定されていたからですが、何かどっちでも良いような気がしてきました(笑)
ボトルジャッキとフロアジャッキで粘度の違いがどう影響するのか、自分には分かんないです(笑)


そのまま注油してもちゃんと入っていかなかったので、フィラーキャップを横からマイナスドライバーで押しつけてエアーを抜きながら注油していきました。


200ml位入りました。
全抜きではなく、ピストンを押し込めるくらいまで抜いた状態だったので、こんなもんでしょうね。

チェックバルブとスチールボールを戻してオイル補充作業は完了。


あとは、エア抜きをしてから昇降を確認します。

フィラーキャップの所に貼ってある黄色いステッカーに方法が書いてありました。


To purge air
1.Open the release valve.
2.Pump the handle several times quickly.
3.Push the filler plug.
4.Repeat if necessary.


これを訳すと以下の通り

エアーの抜き方
1. リリースバルブを開ける。
 (締め切った後に少し緩める)
2. 素早く数回、ハンドルをポンピングする。
 (無負荷状態で10回程度)
3. フィラープラグを押す。
 (マイナスドライバなどで横から突いて隙間を空けてエアを抜く)
4. 必要に応じて繰り返す。


エア抜き実行後、無負荷状態でジャッキアップしてみました。
一応、最高位まで上がります。
オイルを補充したので、油圧はかかる状態になっていますからこれは想定できた事です。
問題は、負荷を掛けた時、漏れがどうなのか....(^^;


カバープレートを戻して、取り敢えず作業は完了。


これでオイル漏れが収まればラッキーですが、根本的な処置を施したわけじゃないので、期待薄です(^^;


3.May/2022 OH&オイル交換 
202253日。
4月の夏タイヤへのタイヤ交換時、ジュリエッタをジャッキアップすると、案の定ジャッキからオイルが漏れ出しました。
下の写真には漏れ出たオイルは写っていませんが、ジャッキの下側で結構多量のお漏らしでした。


やはり根本的な解決には至っていませんでした。
ということで、覚悟を決めて分解することにしました。

作業開始。
ストップロッドを外してデュアルポンプのピストンを外します。


ひっくり返し、オイルを抜きます。
スプリングフックを使って、リターンスプリングを外します。


オイル漏れ箇所の確認...と思ったのですが、オイル漏れの箇所がはっきりしない。
以前見たときは、ラム(メインピストン)とハウジングの蓋の部分から漏れ出していたはずなのですが。

まあ、分解して換えられるものは換えて、オイルも入れ替えるしかないですな(笑)



54日。
サイドパネル両側の6個のキャップボルトと割ピンを外すと油圧パワーユニットをアセンブリごと分離できます。


めでたく分離はできたのですが、大きなトレイが無くて、ジャッキ本体の下に適当なものを敷いて作業していたら、抜いたオイルが床に落ちてベタベタに....


という事で、1,980円でこれを買ってきました(^^;


しばし床の清掃を実施した後、作業再開。


が、今度はバイスに固定してハウジングの蓋を外そうとしたら、なんとバイスの基部が折れてしまった(ToT)


2,500円ほどの安物なのでしょうがないかな...



55日。
ジョイフルエーケーで、同クラスのバイスを急遽買ってきました。

今度は外せました。



するとパワーユニット内から何かが出てきました。
これはオイル経路内のメッシュフィルターと思われます。
どこに収まっていたのか分からないばかりか、千切れているのでどうしようもありません。油路の途中で不純物を回収するためのものなのでしょうけど、今回は諦めます。


交換するOリングのサイズを測って、amazonで注文。
ちなみに、注文前にジャッキの販売元にリペアキットの提供はないのか問い合わせしてみたのですが、案の定「有りません」でしたので、ニトリルゴムの汎用品を探してチョイスせざるを得ないという結論に達したのでした。


ハウジングの根元のOリングは特殊な形状(断面が三角形)なので、amazonで汎用品を見つけるのが困難でした。ここの交換は今回は断念しました。


の着色部です。



58日。
注文していたOリングが届きました。
内径50mmまでの32種類のセットが1,560円。これはなにかと使えそう。
その他に内径58mmと内径60mm、内径61mm(共に幅3.5mm)を入手。それぞれ5〜10個入りで400〜500円程度。無駄になるのが出てくるのは覚悟の上です。


Oリングの交換を開始します。


ハウジングの蓋の部分の内径26.5mm60mmOリングを交換しました。



摩耗しているようにも見えませんでしたが、オイルを全部抜いてしまっているので、この機会にデュアルポンプのピストンのOリングも計4個交換。



懸念していたフィラーキャップの形状はT形でした。
分解して初めて分かりました(笑)


普通にこじって外しました(^^;
そうと分かっていれば、オイル補充編の作業はもっと楽でした(^^;
いや、いずれにしても補充だけでは解決しなかったんですけどね(苦笑)



内部をブロア(エアダスター)で吹いたら、ハウジングの蓋を取り付け直します。


油圧パワーユニットを組み付けます。
割ピンを挿し直してリンクブロックとパワーユニットを連結し、ユニットを8mmのキャップボルト(六角穴付ボルト)でサイドパネルに固定します。


8mmの六角ビットは持ってなかったので、今回買いました。
L型六角棒レンチで手締めはしんどいので(^^;


ポンプにピストンを挿し込んでハンドルヨークが前面に倒れないよう、ストップロッドを取り付けます。


リターンスプリングを戻します。


ジャッキオイルは、上で書いているとおりエーゼットのISO VG10


Torin T830011Lの取説は、メンテナンスについては可動部のグリスアップが記載されている程度で、オイルの補充・交換についての記載が一切ないため、いろいろなメーカーの取説をネット上で探して見ていましたが、大橋産業のジャッキの取説に「オイルの補充は満タンより3mm下のレベルまで」のような記載があったため、充填方法はこれに倣うことにしました。


概ね250mlくらい入りました。もう少し入るかも知れないけど取り敢えずこのくらいにしておきます。


フィラーキャップを填め込んでオイルの充填は完了。


エア抜きを実施後、負荷がかかった状態のジャッキアップテスト。


嫁がジュリエッタで出かけてしまったので、レンタカーのヴィッツを最高位までジャッキアップしてみました。


今のところオイルがドバドバ漏れてくるようなことはありません(^^;


カバープレートを取り付けて作業終了。


ジャッキやエアツールの収納場所が車から遠い奥の方にあって、使い勝手が悪かったため、車庫の中間地点に移動しました。



これでもオイルが漏れてきたらどうしようかな....(^^;



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