640diary... Update:2023.10.24



還元水素水生成器(ビルトイン)の設置(DIY)

20231021日。
ビルトインタイプ(アンダーシンクタイプ)の還元水素水生成器を設置しました。
選んだのはパナソニックのTK-HB41-SSKで、ネット通販で最安を探して購入。
9万円でした。なかなかの大きな買い物です(ToT)

最近嫁と娘がホットヨガに通い始めた。その影響もあってか、やたらと「水素水」という単語が聞かれるように。また、これまで10年近くスーパーの無料の水を利用していましたが、4.0Lのペット容器を2個、毎回汲んでいたため結構嵩張っていたので「浄水器つけたいね」という話も出ていました。

取り付けたシステムキッチンは20201月にリフォームしたキッチンパナソニックリビングL-CLASS(レリジ60)、水栓にはセンサー水栓のPanasonic QS01FPSWTEAZを採用しています。

ビルトインタイプ(アンダーシンクタイプ)をチョイスしたのは、やはりシンク周りをスッキリとさせたいから。(下の写真は設置作業終了後のもの)


このTK-HB41-SSKには本機を含めて同じ性能・仕様の製品がTK-HB41-SETK-HB50-S3機種存在していて、パナソニックのWebサイトによれば、以下のような違いがあるらしい。(我が家の場合、この中で一番値引率が高かったHB41-SSKを選びました)


また我が家の場合、既設のセンサー水栓に並べて設置するため、首を回した際に干渉しにくいという点からもTK-HB41-SSKがベストでした。もっとも、アーチ形のタイプでもこれくらい離せばぶつかることはないのですが^^;


ビルトインタイプの還元水素水生成器自体、結構ニッチな市場のようで、他社は大手も余り手を出していないようです。
この分野は、医療関係を除けば、初のアルカリイオン整水器(TK731[画像表示], 1992年)発売以来30年以上のノウハウを持つパナソニックの独壇場らしく、LIXIL(含サンウェーブ)やTOTO、クリナップなどにもOEM品を供給しているようです。一方、タカラスタンダードは三菱ケミカルからのOEMの様です。

因みに、TK-HB41-SSKTK-HB41-SETK-HB50-S共に寒冷地対応仕様は存在しません
札幌市内にある我が家の場合、本来は寒冷地対応品じゃなければならないですが、家自体がセントラルヒーティングな上、LDK2階であることと、水道の配管は1階の納戸からそのまま地中に潜っているため氷点下に晒される経路が存在しない、等の理由で基本的に凍結の恐れがないのです。
(築後23年、凍結防止のために水抜きを実施したことはこれまで一度もありません)
なので、これを承知の上で寒冷地非対応の本品を購入しています。



そもそも、還元水素水、アルカリイオン水、アルカリ電解水、電解水素水の違いって何なんだ?・・・結論から言うと皆同じだそうです。

TK-HB41-SSKは、中性の水に外から物理的に水素を注入する水素水サーバーや市販の水素水と違って、電気分解でアルカリ性の水を作るときに水素が含まれるということを利用しています。
つまり、本機の電気分解で得られる水はアルカリ性(または弱酸性)であって、中性ではありません(電気分解しない水が中性の浄水として利用)。

水素濃度自体も、最近の水素水サーバーは1.0ppm以上が当たり前になっていますが、還元水素水生成器で得られるアルカリ電解水に含まれる水素濃度は、飲用可能な限界と言われるpH 9.5の水で0.5ppm程度です。

そうなると、還元水素水生成器は純粋な水素水生成装置ではなく、むしろ浄水機としての機能に加えて、pH(水素分子濃度)を変える事で、アルカリ性から弱酸性までの数種類の水を生成して日常生活に活用する「多用途"水"生成装置」と考えた方が分かりやすいと思います。

【弱アルカリ(〜pH9.5)】
飲用で胃腸症状の改善
コーヒー、紅茶の味がまろやかになる
緑茶はカテキン、アミノ酸の抽出量が多くなる
紅茶や緑茶の発色が良くなる
煮物、鍋物、汁物の具材に旨味が浸透しやすい
昆布のグルタミン酸抽出量が増える
米がふっくら炊きあがる、パンがふっくら焼き上がる
(米はpHが高いほど柔らかめになるので注意)

【強アルカリ(pH10〜)】
ゴボウ等食材のアク抜きの時間が短縮される 
うがい、すすぎは歯垢や歯周病の原因菌に対して有効
洗濯では汚れの除去効果、脱臭効果が高い 
油脂の汚れを落とす効果が高い
LECの「水の激落ちくん」はpH12.5のアルカリ電解水) 

【弱酸性(pH6.0前後)】→微酸性次亜塩素酸水
殺菌効果がある
肌の収れん作用があるため、洗顔、化粧水に適している

注)これらの効果は実際に全てを体験したという訳ではありません。



パナソニックの場合、還元水素水生成器とアルカリイオン整水器を別物としてラインナップしていますが、そのすみ分けは電極板が5枚以上かつ水素チャージ機能が付いているかどうかということらしい。

実際のところ、電極板5枚のTK-HB41-SSKは還元水素水の吐水量(生成量)が1分間に2.0L、電極板3枚のアルカリイオン整水器TK-AS47も、還元水素水(アルカリイオン水)の吐水量が2.0L/分となっていて、生成能力的な差は無いです。 ┐(´-`)┌
強いて挙げるならば、pH値を上げることが出来る水素チャージ機能の有無だけ^^;
ただこの2機種に性能差がないのは、TK-AS472021年発売、TK-HB41-SSK2015年発売という差がその答えだと思います。

他機種を比較検討していたわけではないですが、比較表です(爆) (クリックで拡大)

価格は2023.10.24現在(2023.11.25機種追加)

日本トリムの電解水吐水量4.0L/分は、浄水ろ過流量とともに「最大」という表記で、これは水道の水圧にも影響されるので、標準的なろ過流量は3.0L/分という表記になっています。そうなると電解水の生成流量がこれを上回ることはないわけで...異なるメーカーの表記を比較するって難しいです。

また、据置タイプは基本的に蛇口から分岐して給水する方法のため、既存の水栓の蛇口に給水ホースを繋ぐ必要があり、中でも日本トリムの製品は吐水ホースも蛇口に繋いで切り替えて使う方法のため、我が家のセンサー水栓で利用することは不可能です。

強いて言えばフレキシブルホースタイプの吐水管が独立して備わっているパナソニックの据置タイプの場合、分岐チーズを別途用意した上でシンクに開口し、給水ホースをシンク下で繋いでしまうという荒技を使えば利用可能と思われます。
→そこまでするなら初めからビルトインに...となるわけです(笑

なお、HB41-SSKの浄水能力は、据置タイプと同じ12,000Lなのですが、カートリッジの交換目安がHB41-SSKが、30L/日で1年、据置タイプが15L/日で2年となっている謎....が解明できていませんが、取りあえず我が家の場合、数リットル/日の使用量しかないと思われるため、1年経過後に交換ランプが点灯した際、当然のごとく継続使用するにはどうすれば良いのか(リセットするだけで良いのか、電源を切る必要があるのか、カートリッジを交換したフリをすれば良いのか)等、考え中です^^;

上の表の通り、我が家でチョイスしたビルトインタイプは、還元水素水生成器のラインナップの中では下位モデルになります。
TK-HS92TK-HS71の方が吐水量も生成できる水の種類も多いので、ビルトインタイプは「とにかくシンクの上をスッキリさせるのが優先」という人向けという事になるでしょうか。

とはいえ、水の種類って結局pHの値を細かく区切っているだけなので、冷静になって考えると、ウチと一緒で「そこまで必要?」って思う人も割と多いかも知れません。


前段を長々と書きましたが、作業開始です。
我が家のキッチンのカウンタートップは「フリント」っていう標準クラスの人造大理石で、シンクも同材質の「PaPaPaシンク」をチョイスしています。
なので、カウンターとシンクの境目が無いシームレスな構造になっています。


引き出し式のキャビネットをすべて取り外します。
パナソニックはメンテナンスしやすいという理由で扉式の方を推奨していますが、まあこれはどうとでもなります(笑
どちらにしても収納している物を出さなきゃならないし、今どきはパナソニックのシステムキッチンだってほぼ引き出し式だし(笑


下部の目隠し板のビスを外し、少し持ち上げてコンセントを確認します。


食洗機とセンサー水栓の電源がここで確保されています(...給排水管とこんなに接近していて良いのか?...しかもアース線が食洗機の排水管を巻き込んでいる...)
電源はセンサー水栓と二股コンセントで共有することにします。


これは付属品の分岐チーズと止水栓。


下の写真はキッチンリフォーム時の物。止水栓がなくそのままセンサー水栓のユニットまで繋がっていたので、どこで止めたら良い?


センサー水栓の給水ホースを外してここに分岐チーズを割り込ませます。
電動水抜き装置の通称「クリオネ」で水落としを実施したのですが、無事止水されている筈なのに、この部分からの水が一向に止まらない....
上の階の管内の残留水が出てきてる?....でもバケツ1杯以上出ても止まらない....


諦めて外の元栓を閉めることに。
水捌けが悪く、雨の後などに水没してるのは標準仕様なので気になさらず(笑)


ちなみにこれは立水栓製作時の漏水騒動の時の元栓の写真。


やっと止まりました。


分岐チーズを割り込ませ、止水栓を取り付けました。


還元水素水生成器の止水栓を閉めたので、元栓を開け、他は解放します。



続いて水栓部の開口作業。
これは開口位置を下から見たところ。裏側には補強用のコンパネが充てられています。


取付部の推奨開口径は35mm〜40mm。製品の方は34.5mmなので、35mmのホールソーを使う事にしました。


センサー水栓と軸の位置を合わせます。


35mmのホールソーで開口。



ひび割れや亀裂等の発生はなし。


ホースと操作パネル用のコードを穴に通し、水栓部を固定します。パッキンを忘れずに。


ワッシャーとナットで締め付けます。工具はウォータプライヤー1本だけでOK。


水栓取り付け完了。


給水ホースを生成器本体に接続....


が、ホースを右側から出すと都合が悪い....と思ったら、本体の継手部は回転して左に向けられるようになっていました^^;


付属のクイックファスナーを填めて接続完了。


操作パネルコードのコネクターを本体に差し込む。


カバーを取り付ければ完了。


ホースバンドを挿入後、吐水ホース(濃いグレー)と排水ホース(薄いグレー)を本体継手に差し込み、ホースバンドをずらして根元を固定。


止水栓を開ける。


コンセントプラグを差し込んで、浄水ボタンが点灯していることを確認する。



止水/通水ボタンを押してみる。無事通水確認!
水質切り替えボタンを押して動作確認し、5分ほど通水してカートリッジのエア抜きをおこない、各部に漏れがないかチェック。


一通りの配線はこれで完了。


次に、取説に従って流量チェックをおこなう。
我が家の場合は止水栓全開で「適正」でした。


続いて、付属の測定キットでpH測定を実施。下表の範囲に入れば問題なしとなります。


まず、弱酸性の試験
5.5〜6.0位と思われ、概ねOKでしょう。


次に還元水素水(弱)
適正8〜9に対して、9.5位でしょうか。少し高い。


続いて還元水素水(中)
適正8.5〜9.5に対して9.510.0の中間くらい。これも少し高い。


最後に還元水素水(強)
適正値が9〜10未満に対して、10.011.0の間くらい。どうやら全体にアルカリ性が少し高めのようです。


我が家の場合、還元水素水は「弱」で既に「強」のレベル(9.5)となっているため、基本的に飲用では「弱」一択の使い方で良いのかなと思います。
料理での使用は「弱」か「中」、野菜等のアク抜きは「強」、掃除用のアルカリ電解水としては「強」+水素チャージっていう感じでしょうか。
弱酸性水の使い方は通常通り洗顔等で良いと思われます。
本機は、よりpHの低い「酸性水モード」がないので、食器のつけ置きに使えるかどうかは分かりませんが、基本的に我が家は食後直ぐに予洗いして食洗機行きなので、余り困ることは無さそうです。


付属のアングル材を使って生成器本体を固定しました。


給水管の分岐部分が手前に飛び出してくるのでサドルバンドで背板に固定しました。


全工程完了です。


やはりビルトインタイプにして良かったです。


とにかくシンクの上に本体がないのでスッキリ収まっています。


せっかくセンサー水栓にしたので、蛇口付近のゴチャゴチャもノーサンキューでした(笑


「スーパーで水を汲む」という手間が省けたのもポイント高いです。


かなりお高い買い物でしたが還元水素水、弱酸性水、浄水の使い分けを楽しみたいと思います。



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