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2016年07月10日。 自動カンナ盤等、大量に木屑の出る電動工具への対策として造ったサイクロン集塵装置 ですが、いくつかの問題点があり、その改善を試みました。 1.集塵力不足 2.吸い込み側ホース差し込み口が強度不足 3.ゴミ袋が負圧に負けて破裂する 1.集塵力不足の解消 まずは集塵能力を改善するため、ダイソンの掃除機を買う前に家の中で使っていた、東芝のサイクロン式掃除機の分解清掃を実施。 コイツがナカトミの集塵機の代わりにならないかな、という目論見です。 フィルターサインが点灯後、保護回路が働いて動作が停止してしまうトラブルが頻発し、何度フィルターを洗ってもすぐに同じ症状が出てくるため、嫁のイライラが頂点に達し、修理には出さずに買い換えを選択→現在に至るという代物(笑) モーターまで粉塵が侵入してしまったのが原因とにらみ、時間が出来たら分解してやろうと思いつつ....10年近く経ってしまいました(^^; モーターの汚れを確認すべく、分解していきます。 確か4万円近くしたはずですが、基板はかなり質素。(笑) モーターを取り出す。 で.....モーター....多少の粉塵の侵入が見られましたが、全体的に大して汚れてない(笑) エラーを頻発するほどの状況とは思えませんでしたが、取り敢えずエアーダスターで念入りに吹いて、ついでにフィルターも....っと思ったら、幾ら吹いてもフィルターからホコリが出るわ出るわ.... 嫁はまめに水洗いしていた様だが.... もしかして、これは、水洗いでは目詰まりが解消していなかっただけ?(^^; 組み上げ後、今のところ調子も良いので、原因はあくまでもフィルターパッドの目詰まりだったと断定。(^^; やはり集塵力はナカトミの乾湿両用機よりも強力だ.... と思って、仕様を比べてみました。
■東芝マジックサイクロン 余談ですが、この掃除機、後から調べてみると、かなり評判が悪い... というかもはや欠陥商品のレベルだったらしい。 上に書いたフィルターの目詰まりが頻発し、すぐに吸塵力が低下する症状が出てしまうらしい。 要は、モーターや目詰まり検知センサーなどの電子回路は正しく動作するのに、フィルターがすぐに詰まるため、メンテナンスの頻度が多すぎて主婦の皆さんの不満を爆発させた挙げ句、しまいには我が家のケースのように「保護回路ばかりが働いて、掃除機としては働かない」という笑えないオチのようです。 そもそも、サイクロン式掃除機は、1920年代に登場した古い方式で、どちらかと言えば1980年代に登場した、使い捨て紙パック方式の掃除機の方が全然新しく、紙パックフィルターの材質などに最新のテクノロジーが注ぎ込まれていたらしい。 日本の家電メーカーのサイクロン式掃除機は、ダイソンが日本市場に本格的に参入してきたために、慌てて市場投入された感が強い。 我が家の東芝「マジックサイクロン」も、そういった状況で登場した東芝初のサイクロン式に分類される商品です。 それ故、今思えば完成度が低いというか、製品として成熟していないという印象。 ただ、この失敗を糧に改良を重ねた現行のトルネオシリーズは、評判が良いようです。 ■吸込仕事率 現行の掃除機は吸込仕事率は600W超えが当たり前なので、それから比べると東芝VC-M7Cの370Wは見劣りしますが、発売当時はクラストップレベル。 が、結局すぐに吸引力が落ちて本来の性能を発揮できなくなるんだから、この数字に踊らされてはいけないってことが分かりました。 実際、ダイソンはCMでも「吸引力が落ちない」とは言ってるけど「吸引力が高い」とはひと言も言ってない。 その辺り、上手いというか、ズルいというか....(笑) 正確には、ポットに塵が蓄積されてくると若干落ちてくるけど、概ね一定の吸引力を維持している点は、嫁の怒りを買っていないことからも評価できます。 225Wは確かに、ガッツリ何でも吸い込んでくれるほどのパワーじゃないので、買ったときは「思ったほど強力じゃないのね」という印象でした。 動作音はべらぼうにうるさいのでなおさら。(^^; とはいえ、我が家のダイソンDC12Plusは、手元スイッチ部ばかりが3回も故障してるので、次もダイソンにするかどうかは分かりません。(^^; 英国メーカー製品は電気系統が弱いっていうのは、クルマに限った事じゃないのかも。 話は逸れましたが、取り敢えず、マジックサイクロンVC-M7Cを動力源として使ってみることにしました。 まずはVC-M7Cを集塵ボックスの横に一体で置ける様なトレイを製作。 取り敢えず出来ましたが.... 重心が変わったため、バランスが悪くなったのでキャスターの位置を変更。 2.吸い込み側ホース差し込み口が強度不足の解消 端材で頂部を補強。 かなり安定しました。 3.ゴミ袋破裂の対策 ネットで調べてみると、枝管でバイパスさせて、集塵ボックス内の圧を集塵用ゴミ袋内の圧と等圧にする方法を採っている方もおられましたが、僕は、手っ取り早い方法で「ゴミ袋が破裂しても良い」と割り切ることに。(笑) つまり、これまで、袋を格納する役目のみだった集塵ボックスそのものも密封構造にしてしまって、袋が破けてもエアー漏れが生じずにボックス内に木くずが貯まる二重の集塵構造にするという発想に切り替えました。 この方法であれば、シリコンコークで隙間を埋めるだけで済みます。 結果は上々です。 動力源をVC-M7Cに換えたことで集塵力は確実にアップしています。 集塵用ゴミ袋の破裂する位置は毎回ほぼ同じで、必ず袋の上方で縦に15cmほど裂けるので袋としての機能は失いません。 ただ、解消できない課題は残りました。 VC-M7Cのフィルターの清掃は結構まめにやる必要があります。 部屋の掃除の比じゃない量の木くずが相手なので無理もないですが(笑) 基本的にエアダスターで吹き飛ばすか、ナカトミの集塵機で吸い取るので、さほど手間ではないです。 また、やはり鉋屑系の木くずはホース内で詰まって閉塞することがあります。 これは、径をアップするしかないので、すぐに決断できない問題です。 逆に、スライド丸のこの細かい木くずは、重量が軽いため、ボックス内に落下せずにそのまま掃除機のダストポットに達してしまいがちです。ポットの容量が0.9Lと、あくまでも家庭用掃除機サイズなので、まめにチェックする必要があります。 前編-サイクロン集塵装置の製作へ 次編-サイクロン集塵装置の個別配管へ
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