640diary... Update:2017.05.27


日立純正キリ補助具で建具用小林式角のみが使えるか?

1.角のみ組(替え刃)の互換性
2.キリ補助具で建具用小林式角のみが使えるか?
3.角のみを簡易フライス盤代わりに使う
4.小径角のみ用アダプタの製作
5.日立BS30系でSK11の角のみ刃を使う


■ キリ補助具とノミ補助具を注文し、寸法を調べる

20175月現在、どれも千円前後で取り寄せることができます)

まずはキリ補助具。
取り寄せたのは、8.0mm,9.5mm角のみ用(No.945109)と、12.7mm用(No.945110)の2種類。
6.0mm,6.4mm用(No.945108)も用意されていますが、僕は今のところここまで細いのは使うことがないと考えているのでパスしました。
(追記:補助具は買いませんでしたが、結局6.4mm角のみはSK11のものを後日追加購入しました)

上が945110、下が945109



※安価なデジタルノギスによる実測なので参考程度で考えて下さい。

外形寸法は、長さ39.1mm、外径12.0mmD型で、端部から26mmの所には本体からの六角穴付き止めネジ用に横穴が開けられています。


挿し込み長は30mm


内径は9451095.7mm9451108.2mm



純正の角のみ組、8.0mm(959103)、9.5mm(959104)と12.7mm(959106)にしか使えないので、中古で安くゲットできなかったら、この補助具も一生お蔵入り?

他の可能性としては、標準タイプの軸がこの補助具と合致してくれる(ビンゴ!:後述)か、若しくはコンマ数ミリであれば軸をヤスリで削って小さくして、補助具の内径に合わせる、という方法。
これらは選択肢としては残しておこうと思います。




次にノミ補助具(No.945105)。

「ノミ補助具は12.7mm以下の小径の角のみを使う場合は必須」

外径は挿し込み時のストッパーとなるフランジ部分がφ34mm、胴体はφ28.5mmで、六角穴付きの止めネジで横から固定する部分の段の付いた部分の径はφ27.5mm




内径は18.9mmで、写真のように「割り溝」が入れてあり、本体の下側からはめ込むようになっています。フランジ部分を残してスッポリ収まります。


全長は40mm







■ 建具用標準タイプの小林式角のみはキリ補助具を利用してBS30Yで使えるか?

僕が一番必要と判断したサイズは9.5mm。これは1×4の板厚の1/2です。

本来は板厚の1/3が基本らしいので、そうなると6.4mmの角のみが必要という事になります。

ただ、漠然としたイメージなのですが、SPFの様な軟材で幅6.4mmのホゾって、ちゃんと剪断強度を確保できるのだろうか?という疑問が....。

試してみる必要はあるのかも知れませんが、取りあえず、僕が使用するシーンはホゾ側に1×4を使用しても、ホゾ穴側はこれよりも太い柱材だったり、1×4だとしても断面方向ではなく側面への接合と思われるので、ホゾ穴側の縁の幅が不足して強度が落ちる心配はしなくても良いと考えています。
なので、ホゾそのものが隠れさえすれば、より太い方が強度が出せるのかなと(^^;

いずれにしてもゆくゆくは2×4用に12.7mmの角のみは欲しいかな(笑)


とはいえ、日立工機純正の角のみ組は、9.5mmで定価8,100円、販売価格も7,000円前後と、かなりお高い代物です。

中古品で安く手に入れられれば、キリ補助具945109を挿し込んでそのまま使えますが、手ごろな価格ではオークションにもなかなか出てこない。

そこで考えたのは「ヤフオクでも出品が多いスターエムの小林式角のみの無印(標準タイプ)を装着できないか?」
つまり、日立用じゃない角のみ組を使おうという試みです。

20175月、早速9.5mm3本、8.0mm2本の計5本の中古品を3,100円+送料で落札。
(送料が1,300円も掛かり、ちょっとだけ後悔)


届いた角のみ組の錐の軸径とノミのシャンク径を計測。

8.0mmの方は錐の軸径5.8mm


9.5mmの方は錐の軸径6.8mm



把握部の軸長は共に80mm9.5mm3本の内1本は形状が異なり、65mm




ノミのシャンク径は5本共19.0mmで、シャンクの長さは共に40mm




いずれにしても、このままでは軸径が合わないのでウチのBS30Yには装着できませんが、念のため、実測内径5.7mm8.0mm,9.5mm用キリ補助具(945109)に、外径5.8mm8.0mm角のみ組を挿し込んでみると、なんとぴったり!

更に、実測19.0mmだったシャンク部も、実測内径18.9mmだったノミ補助具(945105)に抵抗なくサクッと入ります

想像ですが、Amazon1,200円余りで購入した高儀のデジタルノギスは、内径・外径同値の場合に「入らねぇ!」というクレームが来ないように、若干内径計測側が小さく出るようにしているのかも....。

というか、ノギスの厚みの分、内径計測では小さめに出てしまうだけですね(^^;



錐の軸長は日立の純正よりもかなり長いので、ディスクグラインダーで切り落とします。


ベンチグラインダーで調整と面取り。


43mm切り落としました。


これで概ねドリル先端が5mm出ます。
もう少しベンチグラインダーで削っても良さそうですが、取説によれば適正値は3〜5mmなので、都合が悪ければあとはワッシャを噛ませて高さ調整か、再度ベンチグラインダーで削ります。


写真撮り忘れましたが(笑)、補助具を含めた把握側の軸の飛び出しは43mm。キリ補助具の長さが39mm、深さが30mmなので、軸の突出長(必要長)は43-(39-30)=34mmという事になるのでしょうか。



装着してテストしてみます。



イイ感じで掘れました。



「小林式角のみ[標準タイプ]8.0mmサイズ(軸径5.8mm、シャンク径19.0mmのもの)は、軸を適切な長さに切断すれば、日立純正のキリ補助具945109を使用してBS30Yに装着可能」

※小径サイズにノミ補助具(945105)は必須。

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3.角のみを簡易フライス盤代わりに使う へ続く 


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