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2017年5月28日。 ミスミに注文した8.0mm角のみ用のアダプタ素材(内径5.8mmの方)ですが、日立純正のキリ補助具(945109)が8.0mmの角のみに使えたため不要になりました。 12.7mm角のみ用のキリ補助具(945110)も今のところ使い道がない.... でも、もったいないので使いたい。 中橋製作所製と思われる標準タイプの小林式角のみは、ヤフオクの中古でも、新品ほどではないにしても人気が高くて、簡単に落札できない。 と、ここでちょっと気になり始めたのが、中華製の元々安いヤツ。 8.0mm、9.5mmで、標準タイプがBS30Yでも使えることが判ったので、冒険心が湧いてきました(笑) 目を付けたのは、藤原産業がSK11ブランドで市販ドリルを角のみ化するスタンド用に販売している角のみ刃。 新品が千円そこそこで買えます(^^; たまたま嫁と北広島市大曲の三井アウトレットパークに行く用があり、ついでにジョイフル・エーケー大曲店に行って6.4mmと12.7mmの角のみ刃を買ってきました。 最近我が家の近くにできた大麻店は、敷地面積は広いのですが、電動工具の品揃えは断然大曲店の方が多い。ちょっと残念です。 パッケージの上からだったのでちゃんと測れませんでしたが、店内の展示用デジタルノギスで、錐の軸とノミのシャンクの寸法は概ね測ってから買いました(爆)。 その上で「恐らく標準タイプに準じている」と判断しての買い物です。 ■ 藤原産業の6.4mm角のみをBS30Yで使用する 6.4mmサイズの方の購入後の詳しい計測結果。 錐の軸径は4.5mm。 標準タイプはφ4.4mmとのデータを見掛けたことがあるので、我が家のデジタルノギスの精度からすると0.1mmは誤差の範囲かも知れません(^^;。 シャンク径は19.0mmで、長さは40mm。これは標準タイプです。 標準タイプと思われる手持ちの中古品よりも全長が数ミリ短めですが、余り重要じゃないので気にしません。 で、僕が考えたのは、6.4mmの角のみの錐のアダプタに、余ってしまった内径5.8mmの素材を流用しようという事なのです。 とはいえ、4.4mmの錐の軸に5.8mmではスカスカですので、この隙間を埋める素材を探しました。 これ、シームレスのステンレスパイプだと思って買ったのですが、よく見ると鉄+ニッケルメッキで、しかも薄板をパイプ状に曲げて加工したものでした。(^^; これをスリーブに使用してアダプタとの隙間を埋める考えですが、内径は4.1mmなので、いずれにしても拡げなければなりません。 わざわざ買った4.4mmのドリルで開けた穴では小さくて軸が差し込めず.... 結局4.5mmのドリルを使用しましたが、削っている内に継目部が開いてきました。 これ以上は無理なので、多少キツ目ですが押し込んで使用することに。 次に、アダプタ本体に11mmのドリルで横穴を開けます。 これは9.5mmの角のみアダプタの時と同じです。 φ10mmの止めネジがここにはまって直接軸を固定する仕組みです。 錐の把握部の突出長は標準とほぼほぼ同じで、錐先端を引っ込めた状態で約80mm前後。 錐の先端側の突出長は、取説では1〜2mmとなっていましたが、BS30の取説の方に倣い、3mm(3〜5mm)ほどにしました。 その結果、切断長は、[切断前の突出長]-[把握部のアダプタからの突き抜け長]-[アダプタ長]-[アダプタ下端とノミ把握部上端の隙間]-[錐先端の突出長]=80.5 - 3 - 39 - 4 - 3 ≒ 32mmとなりました。 ディスクグラインダーで切断し、ベンチグラインダーで調整するのはこれまでと同じ工程です。 スリーブは外径5.3mmでしたが、ノギスで計測したアダプタ素材の内径が5.6mmだったので、イイ感じで収まります。 実際は5.6mmではなく、5.8mmなのだと思います、多分....分かんないけど.... 何が正しいのか、どの値を信じたらいいのか、何だかもう分かんなくなってきました ┐(´д`)┌ 挿入部分のガタつきもなく、上々の出来。 BS30Yにセットし、テストしてみます。 長期的に見れば切れ味が落ちるのが早くて研ぐ回数が増えるとか、中華製ならではの弊害はあるのかも知れません。 ただ、自動昇降式なので当たり前ですが、特にストレスを感じずに溝掘りができました。 千円の角のみでも十分に使えます。(^o^)/ ただ一つ問題なのは、スペーサーとして挿入しているスリーブが電工ペンチなどでそぎ取らないと抜けないので、刃研ぎの度にこの作業が出てくるのがちょっと....(笑) 今回は有材流用なのでこんな事になってますが、アダプタの内径を4.6mm程度で設定して注文(或いは自作)すれば、直接軸を挿せるので何ら問題有りません。 ただ、日立工機の6.0mm,6.4mmキリ補助具は、φ10mmの六角穴付き止めネジによって串刺し方式で錐軸に直接固定している8.0mm,9.5mm用の補助具と異なり、内径が小さすぎるため、補助具に付いている小径のビスで軸を固定する二段構えになっています。 外径φ12mmに対して内径4.4mmでは、肉厚が3.8mmにもなるので、同じ方法を採ると切欠きが増えて補助具自体の強度に問題が出るからなのでしょうね。 上からドリルチャックアダプタ、9.5mm角のみ、8.0mm角のみ、6.4mm角のみ。 あとは12.7mmが揃えば、当面、不足を感じることはないと思います。 「日立工機 BS30系の角のみで、藤原産業の6.4mm角のみ組は、小林式標準タイプの場合と同様の方法でアダプタを製作すれば使用可能になる(要錐軸の切断)」 ※購入を見送ったのでサイズは判りませんが、もしかすると6.0mm,6.4mm用キリ補助具(945108)が合う可能性もあります。ご存じの方がいたら教えて頂けるとありがたいです。 ■ 藤原産業の12.7mm角のみをBS30Yで使用する
次は12.7mmの方。 こちらは少しギャンブルでした。 パッケージの上から測った限り、軸径は8mmくらいのような10mmくらいのような....(^^; 8mmであれば12.7mm用のキリ補助具が使える。それ以上であれば別の手段が必要。 12.7mmサイズの方の購入後の軸径の実測結果は.... 結果的に実測9.7mm(ノミのシャンク部はφ19mmで標準タイプと判明)。 残念ながらキリ補助具の流用は当てが外れましたが、もはやこれは外径12mmで、肉厚1mmの規格品のパイプを探す方が現実的。 ミスミのサイトに内径を1mm単位で指定できる規格化製品がありました。 つまり外径12mm、内径10mmのパイプ。 しかも、スチールのシームレスパイプで、L=43mmで420円。 6月3日、素材パーツが届きました。 外径は11.8mmで若干小さいかも....っていうかウチのデジタルノギスの精度を考えるとほぼOKでしょう。(^^; 内径は9.9mm。 この時点で既に肉厚に0.1mmの誤差が出ています。 もう少し精度の良いノギスを買おうかとも思ったのですが、我が家の場合、金属加工品の計測頻度はさほど多くないし、取り敢えず必要ないかな....。 長さはバッチリ。 これにも錐軸固定用の横穴を開けます。 開きました。 他の標準タイプの角のみと違っていたのが、ノミのシャンクの長さ。 2.5mm短い37.5mmでしたが、外径が合致しているため大勢に影響はないので、標準タイプと見なしてしまいます。(笑) ただ、今回は、スリーブ(アダプタ)の長さをシャンク上面までぴったりの長さにするつもりで43mmとしたのに、2.5mm足りなくなってしまいました。(ToT) 錐の先端部の飛び出しを4mm程度確保した結果、軸の切断長は37.5mm。 切断。 切断完了。 装着して動作確認。 動作OK!SK11、全然ストレス無く使えます! これで、取り敢えず僕がBS30Yで使う上で必要な物が揃いました。 新品で揃えれば3万円程度はかかったと思われる4種類のサイズの角のみ刃が、補助具、ワンオフのアダプタを含めても半分以下で済みました。 上から13mmドリルチャック、8.0mm角のみ、9.5mm角のみ、6.4mm角のみ、12.7mm角のみ。 結果的に藤原産業(SK11)の角のみが使えたので、価格を最重要視すれば、全て中華製で揃えるという選択肢も有りです。 また、金工旋盤を持っている方であれば、アダプタも自作できるので、更に金額を抑えられると思います。 ただ、品質はスターエム(中橋製作所製)の方が間違いなく良いので、予算に余裕のある方は迷わず純正補助具+純正角のみ組または中橋製日立用の選択で間違いないでしょう。
「日立工機 BS30系の角のみで、藤原産業の12.7mm角のみ組は、外径12mm、肉厚1mmのスリーブを入手すれば使用可能。但し固定用の横穴の加工は必要」 端材で仕切りを作って嫁の実家から不要品として回収してきたスチール製の引き出しに収納しました。
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