640diary... Update:2025.05.09



スマートガレージKIT (DIY後付けシャッター電動化キット)
- 6.モーターの変更
1. 組み込み作業 
2. 基板故障+閉じ込められ事件
→代替装置による決死の脱出
3. モーター破損+シャッター下りない  
4. 保証不可→再購入→再設置
5. モーター空転+やっと稼働開始
6. モーターの変更

202485日。
取りあえず動作するようになったカスケードガレージの電動化シャッターですが、やはり時々途中停止します。
20年超えの古いシャッタースラットは、上げ下げ時の抵抗も増えており、スマートガレージKITの適用の目安である「片手で持ち上げられる」も結構ギリギリな感じです。
特に夏場の暑い時期は鉄製のスラットは膨張して抵抗が増すようで、停止する頻度が増えます。


で、多少速度が落ちてもトルクが大きいモーターに交換してやれば、この症状は改善するのではないだろうか?という事で、モーター交換を思いつきました。
適切なスペックを知るには、まず純正品がどのようなトルクのモーターを使っているのかを調べる必要があります。


念のため、システムデザインさんにメールで問い合わせてみましたが、案の定返答はありませんでしたので、自分で調べるしかありません。
という事で、ナイロン製遊星ギアが破損して交換となった純正モーターの初号機を修理することにしました。



このモーターの遊星ギアのサイズは14歯、外形9.5mm、内径4mm、幅6mm(共に実測)ですが、アリエクでこれに合致する物が見当たらず、唯一利用できそうなものが14歯、外形9.5mm、内径3.2mm、幅5.8mmというサイズのギア。


ナイロン製ではなく金属製ですが、これなら内径をボール盤で拡げれば使えます。
85日に注文し、届いたのが825日。1230円を3個。


915日。
届いたギアの内径をボール盤を使って4.2mmのドリルで拡げる。



3個とも穴を拡げました。


グリスを塗布して組み立てます。




テスト用の電源には、警告が鳴って交換した後の少し弱ったUPS用バッテリー2個を充電して使います。直列つなぎで24Vです。


これは2018年頃に買った非接触型回転計(amazonにて1,580円)。


これで純正モーターの回転数を計測します。


シャフトにはピニオンギアを装着した状態なので、3mm幅くらいにカットしたアルミテープを貼っておきます。


24V時に74.0rpmを示しました。


バッテリーを1個に減らしてみます。


12V時は37.0rpmでピッタリ1/2


下の表は純正と同じ42GP-775というφ42mmDCモーターの一覧です。
無負荷回転速度74rpmという製品がないのですが、この表の中ではサイズ的にプラネタリーギア部の長さが52.8mmLevel 3というグループに属していると思われます。


上の表をグラフ化してみたのが以下。
これから読み取ると、純正のモーターは、およそ36kg・cmのトルクと推定することができます。
また、アリエクで調達可能なこれらの製品の中で、純正よりも大トルクでかつ今回の用途に適してそうなモーターは60rpm/44kg・cm43rpm/57kg・cm32rpm/66kg・cm辺りの製品となりそうです。


注文したのは43rpmのモーター。60rpmではもしかするとトルクが不足して純正と変わり映えのしない結果になりそうな気がして怖かったので(笑)

はじめのショップでは、頼んだモーターが3度運送会社に拒否られるというトラブルに見舞われました。
下は注文が3度目のクローズとなってしまった時の様子。(このときは32rpmのモーターを入手しようとしていました)


ショップとのやりとりで分かったのは「航空会社が磁石を使った製品の運送を拒んだ」という事らしい。
発送地域、運送会社等、様々なファクターが絡んで届いたり届かなかったりするようだ。

という事でショップを替えた。
JINJIEGENG Machinery(読み方分からんw)というアリエクに出店しているストアです。


すると今度のショップは、届いたけど間違えて12V/43rpmの製品を送ってきた。


当然24Vでは2倍の回転数になり、トルクは純正モーターよりも小さいものとなる。


ただ、返品対応も一応ちゃんとしていたので、再度注文。やっと届いた ┐(´-`)┌


上が純正、下が今回届いた43rpm/57kg・cm(24V)の42GP-775 DCモーター。
シャフト径は8mm。価格は送料込で3,500円程度。(製品価格は2,200円とかです)


モーター側を平型端子、電源側をギボシ端子でかしめたケーブルを作成。



24V43rpmを確認。仕様上、純正よりも21kg・cm大きい57kg・cmのトルクを得られるはず。



左が新しいモーター、右側が純正モーター(改)。
モーターシャフト直結の太陽歯車に組み合わせられている遊星歯車をナイロンから金属に変更したので「改」(笑)


太陽歯車の径が8mm


遊星歯車の径が11mm


このモーターを純正モーターと交換してみる。


2025
430日。年が明け、春になりました(笑)
作業開始。プーリーのカバーを外します。


純正モーターの取り外し。


内歯車を外していきます。


下側を外しました。


上側も外し、モーター固定用のブラケットも外します。


取り外し完了。


交換するモーターをブラケットに固定します。



モーターをシャフトに固定。


内歯車を取り付けます。



下側のピニオンギアを挿入します。


ピニオンギアをイモネジで固定。


ギボシ端子のオスメス間違えてました(笑)


メスメスで中継ケーブルを作成して接続。


動作したけどプラスマイナス逆でした(笑)


モーター部の平型端子を入れ替えて配線完了。


動画は43rpmのモーターに交換後の動作を記録したもの。

動作はイイ感じです。ギア音がやや大きいのは逆に安心感があります。
純正の弱々しい感じがなくなり、しっかりとスラットが上下します。
理論上74/43=1.7倍、上下に時間が掛かるはずです。
が、設定もそこそこに作業をやめてしまった理由...それは、電源喪失時に手動で持ち上げられない事に気が付いてしまったからです。(動画の中で、上昇途中で止まっているのは、スマホアプリによる設定を実行していないためです)

(再生時間:27秒)

トルクが大きくなった分、キツくてスラットが全然動かない
のです。

これでは停電時やトラブル時に困ります。
何せ閉じ込められ事件シャッター下りてこない事件で自分は懲りてます^^;

取りあえず、元に戻しました。
取り外した43rpmのモーターも、プライヤーで軸を回せばなんとか回ります。
が、明らかに純正よりもキツい(当たり前ですが)


システムデザインさんがモーターの仕様を現行スペックに設定している理由がこんな所にもあるんでしょうね。

60rpmを試すとか、ちょっと考え中です。

1. 組み込み作業 
2. 基板故障+閉じ込められ事件
→代替装置による決死の脱出
3. モーター破損+シャッター下りない  
4. 保証不可→再購入→再設置
5. モーター空転+やっと稼働開始
6. モーターの変更


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