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2020年2月2日。 キッチンの対面カウンターキャビネットをリメイクしました。 天板部分と本体は活かし、20年前は流行だった「鏡面仕上げ」という名のフィルム圧着仕上げ(笑)の面材を、框(かまち)扉を製作してリメイク。 これは施工前のオリジナル。紫外線等によってフィルムが剥離してきている箇所もあって、年季が入ってきていましたが、壊れている訳でもなかったので本体は再利用します。 きっかけは1月23日から3日間で実施されたキッチンのリフォーム。 パナソニックリビング(旧松下電工)のシステムキッチンで、レリジ60シリーズの「エクリュオーク」という薄いピンクが入ったグレー系塗装の天然木面材を採用した、我が家としてはかなり無理したグレードのキッチンです。 そのシワ寄せで、対面に設置しているカウンターキャビネットにまで予算が回らず、DIYでリメイクすることになったというわけです(^^; 図面です。エンドパネルは描いてません。 作業はまず、縦横の框材(外枠)の製作から。 1×4材をスライドソーでカット。 バンドソーで幅65mmに揃えます。 旧システムキッチンとカウンターキャビネットの面材はMDFが使われている(=トリマーが使える)ため、框扉の鏡板として再利用します。 旧システムキッチンの面材は、業者さんが旧キッチンを撤去する前に自分たちで取り外しましたが、カウンターキャビネットの方も、エンドパネルはじめ、MDFが使われている面材を外しておきます。
まあ、集成材を購入すると結構な値段になってしまうので、エンドパネルという例外を除いて殆どにMDFが使われていたことはとてもラッキーでした。 鏡板の製作作業は嫁に手伝ってもらいました。 スライドソーでカットし、MDFの地肌を出すためにホットガンやパーツクリーナーで表皮を剥いでいきます。 自分は、縦横の框材の製作を続行。 バンドソーで縦割りした材を自動カンナにくぐらせて切断面を綺麗にします。 2月8日。 トリマーテーブルでの加工を開始。 購入した框組用のトリマービットは軸径が1/4インチ(6.35mm)なので、コレットチャックを6mm軸用のものから交換する必要があります。 まずは縦框、横框の長手方向を加工。 ビットはAliExpressから2,160円/3本セットで購入したもの。 こんな感じ。 次いで横框の小口部分。 ココは縦框にはまる部分です。 断面が上の写真と♂♀の関係になっていることが分かると思います。 計10枚の框組面材(内、扉が7枚)を一気に作るので結構な数です。 鏡板に使用するMDFは、これまで使っていたキッチン&カウンターの面材の再利用。 嫁に剥いでもらった表皮の部分には接着剤が残っているため、電気カンナで削ることにしました。 電気カンナビギナーの自分の技量では、段がついて線が入ってしまうので、ランダムオービットサンダーで仕上げます。 (カンナで表皮を削らずにサンダーを使うと、接着剤でサンドペーパーの目地が直ぐに詰まってしまいます) 自動カンナを使える幅の抽斗だけはこちらで削ります。 続いて鏡板用のビットでMDFをトリミング。 さらに、吊り戸棚の背面パネル(ダイニングテーブル側)は、2枚のMDFを接合して1組の鏡板とするので、本実継ぎ(「ほんざねつぎ」というらしい)用のビットセットを使います。 これらもAliExpressにてセットで1,200円程。 縁は鏡板用のビットで加工。 そして2枚の板の継目は、まさしく凸と凹の組み合わせとなる本実継ぎのビットセットで加工。 下の写真で手前が丸くえぐれているのは、再利用したMDFの座繰り加工跡(スライド蝶番の取り付け部分)が被ってしまっているため。 まあ、この穴は配線用の穴で使う事にしたので気にしません(笑) エアタッカーで裏から仮留めします。 框材をはめ込んでいきます。 900mm×700mmのサイズ。 これはカウンターキャビネットの上に取り付けた吊り戸棚(以前のウォールキャビネットの流用)の背面を隠すパネルです。 こちらはカウンターキャビネットの左右に取り付けるエンドパネル。 上で書いているとおり、鏡板のMDFは流用品ではなく新材です。 扉材は7枚の予定でしたが5枚組みました。 残りの2枚(冷蔵庫上に載せているキャビネット用)は、鏡板の用意(つまり再利用予定の以前の面材の皮むき)が間に合わなかったので、今回は保留です。 2千円/3本ほどの中華製ビットセットで、しかも素人が加工しているので(笑)、接合部は隙間が有り有り(笑) コンピュータ制御のカッティングマシンで狂いの少ないハードウッドを削り出している(と思われる)パナソニックリビングの面材には精度的に太刀打ちできるはずもありませんがね(笑) まあ敢えてそういう風に作っているのだ!と自分に言い聞かせながら、木工パテで隙間を埋めています(爆) 2月9日。 接着剤も乾いて框組の面材が揃ったので、外周をトリミングします。 コレットチャックを再び6mm軸用に戻し、ビットにはボーズ面6.3Rを使用します。 8枚分の外周トリミング作業を完了。 続いて#400のランダムオービットサンダーでサンディングし、塗装作業を開始。 サンディングとベースの塗装は嫁に任せます。 2月10日。 エイジング塗装は自分でやりました。 右側の抽斗部分は、箸やスプーン用の高さ15cmタイプの最上段をそのまま活かし、下3段分を使ってゴミ箱にしたい、という嫁の要望通りとしました。 これはゴミ箱用の抽斗。 トレイは再利用し、この上にプラゴミと缶・瓶・ペットボトル用のゴミ箱を並べて置きます。 っていうか、ジャストフィットサイズの製品のゴミ箱が見つからず、框材製作時に余った端材でフレームを製作。 ビスは厳しいので、エアネイラーで組み立て。 またこれも丁度良いものがなく、3Dプリンターで印刷。 これが何かはページの後ろの方で分かります(笑) 箸とスプーン類を収納する上段の抽斗。 取っ手はAmazonにて10個で3,500円ほどのアイアン製を購入して交換。 システムキッチン側の取っ手ともマッチしていて、これはチョイスして正解でした。 (シルバーの取っ手は元々使用されていたもの) 35mmの座繰りビットでスライド蝶番用の穴を掘ります。 框扉5枚にも取っ手を付けました。 場所を作業場のある車庫からキッチンに移動します。 この吊り戸棚は、以前のシステムキッチンのウォールキャビネットを流用しました。 取り付けは嫁と娘と3人がかりでした(笑) 面材と背面のパネルは、直下のカウンターキャビネットに合わせて框組で自作しました。 背面はベニヤむき出しなので、ページ上方の製作工程で登場した900mm×700mmの框組のパネルで覆います。 面材類の寸法がギリギリで、エンドパネルをそのまま取り付けると干渉してしまうため、ラバークッションとスポンジテープを挟み込んで余裕を設けました。 完成です。 背面は框組にはせず、旧パネルの表面を剥いでエッジのトリミングと塗装のみとしました。 ゴミ箱フレームも収めました。 黒いプラパーツは上の方で3Dプリンターで印刷したもの。 フレームにサクッとはめ込んでゴミ袋を固定するためのクリップです。 これも嫁の要望です。 未使用ゴミ袋用のストッカーをエンドパネルに取り付けました。 MDFの端材で作りました。 吊り戸棚の背面パネルはこんな感じ。 ペンダントライトの吊り方の変更とLED照明の追加については、後日別のページにアップします。 左が今回DIYしたカウンターキャビネット、右がリフォームしたシステムキッチン。 イイ感じに仕上がりました。 嫁からも絶賛されたので、満足しています。 材料費は225円/本の1×4が13本、2,100円のMDF(900×900×12mm)、10個入3,500円の取っ手で、税込合計8,500円程でした。(塗料代、トリマービット代含まず) このカウンターキャビネットをシステムキッチンに合わせて新調していたら、定価で50万円を超える(ユニット方式のシステムキッチンの恐ろしいところ)ため、値引きを考慮しても今回の材料費の40倍の金額では済まなかったと思うので、今回特に財布に優しい結果となりました(笑) 参考までに、実際にパナソニックのシステムキッチンで組んでみると、以下のような感じになります。
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