640diary... Update:2020.09.30


ジュリエッタ - スピーカーのグレードアップ(2)

1.準備編(選択・調達と動作確認)
2.フロントドアスピーカー編1(パネル造作等)
3.フロントドアスピーカー編2(配線作業等)
4.配線と外部パワーアンプ取付け編
5.サブウーファー編(エンクロージャー製作)
6.リアドアスピーカー2WAY化編
7.フロントツイーターリング製作リベンジ編
8.外部パワーアンプ接点不良修復編


2.フロントドアスピーカー編(パネル造作等)■

2020年0920日。
フロントスピーカーはアウターバッフル化します。
ただ、一般にスピーカーを外に出すことをそう呼ぶようなので書きましたが、正確にはアウターユニット・インナーバッフルという表現の方が良いかも(笑)

取り敢えず完成した助手席側フロントドアスピーカー。


元々はこんな感じ。


本当はグリルも取っちゃった方が音は良くなるんですが、ドアスピーカーなのでちょっと危険です。
絶対に嫁が蹴り入れます(爆)

バータイプのプロテクタは似合わなそうだし....
グリルの使用はやむを得ないです。(^^;

フロントに使用するユニットは、準備編でも記載しているJBL Stage2 604Cですが、グリルはほんの少しだけ外径の小さいStage 600Cのものを使います。



作業を開始します。
作業の様子は、助手席側をメインに掲載します。

まずは、インナー・ドアパネルを外します。
外し方は、キーレス連動ミラー(人柱編)等を参考にして下さい。


ジュリエッタの場合、サービスホールはアルミパネルで覆われているので、国産車に比べると密閉性が高く、イイ感じでエンクロージャーの役割を果たしているように思います。


5mmの鉄工ドリルビットで、リベットを潰してスピーカーを外します。


外板の裏の下側にも吸収材らしきシートが貼られています。
ウィンドウガラスが降りてくるところまでは無処理なのはしょうが無いですけど、車格の割には頑張っている方だと思います。


純正スピーカーでもそこそこ良い音出してるのは、これらも要因のひとつなのかも知れません。

なので、スピーカー開口部の隙間をうまく処理すれば、余り大掛かりなデッドニングはしなくて良いんじゃないかなって....え?はい、そうです、面倒くさいので何だかんだ言って逃げるつもりです(爆)


左が604C、右が純正のミッドウーファー。
純正のコーン紙の素材は紙が主体のものです。
Stage2 604CStage 600Cエントリークラスながらポリプロピレンを使用しています。
ウーファーの振動板は紙由来の材料が優れている、という方もいらっしゃるでしょうし、否定はしませんが、僕は樹脂系や金属系コーンが好きです。見栄え的にも。
またエッジは、純正の方はウレタン系ですかね(604C600Cはラバー)。


左が604C、右が純正のミッドウーファーのマグネット。小っちゃ!(^^;
604C600Cも大概小っちゃいですが、上手がいました(笑)
ただ、純正スピーカーはプラスチック製バッフルボードがシリコンラバーでシーリングされていて、サービスホール側との気密・防振をちゃんと考えているようです。
逆に僕はそこまでやろうと思っていません(笑)


ポーランド製の20W


次に、インナー・ドアパネルの裏側から、カッターやノミを使って溶着部をグリグリしてスピーカーカバー(グリル)を分離します。


表面のスピーカーカバーと、内側のスペーサーが2層構造になっています。
スペーサーは、スピーカーを囲む4箇所の溶着部をフリーにします。


向かって右上の部分は、ドアアームレストと共有された溶着部のため、カッターでスピーカーカバーと共に切り取って分離します。


スピーカーカバー部は左下に1箇所、独立した溶着部があるので、ここも分離します。


カバーが外れました。



純正のツイーターユニットはインナードアパネル側にはまっています。


裏側から3本のツメをこじってユニット本体を外せば、外側の軟質プラスチック製のハウジングは簡単に外せます。


純正ツイーターは中国製でした。


左から純正、604C600Cのツイーター。
604Cのツイーターはユニット本体が可動式になっていて、多少向きの調整ができるようになっています。
が、JBLのロゴが「」だけです。やっぱ昔ながらの「!JBL」のロゴの方が好きです。


サイズは見ての通り。
604Cのマグネットはフェライトが使用されているようです。
重量が全然違います。
最近の小径軽量ツイーターにはネオジムが使用されるケースが多いらしい。
また、純正はユニットに中低音カット用のコンデンサが組み込まれているのが分かります。


ツイーターは、純正位置と同じところに取付けます。
ただし、アウターで。
なので、カバーをホールソーで開口しました。


一度インナー・ドアパネルを戻して、サービスホールパネルとミッドウーファーのスペーサーとの取り合いをチェックします。


アルミのサービスホールパネルとスペーサーの間には20〜24mmの隙間があります。
ほぼ、純正のプラスチック製インナーバッフルのカウル部分の厚さくらいでしょうか。



921日。
次にアルミパネルの製作に取りかかります。
撤去したスピーカーカバーの穴を隠しつつ、アルミの質感を強調できる程度の面積を確保しながら、オリジナルのスピーカーカバーのデザインを意識した形状としました。

完成イメージを実物大で図化しました(画像クリックでpdfをダウンロード可)


初めにスピーカーリング。


上層のアルミパネル(1.5mm)は、ジグソーで円形にカットします。


ミッドウーファーのサイズはガイドを使用して何とか綺麗にカットできましたが、刃幅の広い金工用のジグソーブレードでは、ツイーターくらいの直径ではこの方法は厳しそう。


ボール盤にセットした鉄工ドリルビットで中心に10mmの穴を開けます。


これを木工旋盤にセットしてエッジ部を削って真円に近づけるのと同時に面取りを施します。たった1.5mmの厚さですが、テーパーを付けて面取りするだけで、見栄えがかなり変わります。


金工旋盤持ってないので、苦肉の策です(笑)
木工用のバイト(ノミ)を使っていますが、ハイス鋼製の刃なので、アルミ材の切削は問題ないです。


#400のヤスリでヘアライン風の仕上げにします。
思ったよりもイイ感じです。


このテンプレートを元に、下層アルミパネル(1.0mm)を作成し...ようとしました(^^;


印刷した実寸大の図面に沿ってスライドソーとジグソーでカットし...ました(^^;
直線部はスライドソー、コーナーのラウンド加工は、ジグソーで大まかに切った後、ベルトディスクサンダーで整えるつもりでしたが....直線はまだしも、真円(単曲線)を綺麗にカットすることに挫折しました(ToT)


やはり一体型で欲張ったのが裏目に出ました。


真円部はスピーカーリングだけで十分質感を出せると判断して、この層では省略することにしました。
(下の画像や上のpdfを見てもらえれば分かると思います)


ベルトディスクサンダーでコーナーを仕上げます。


取り敢えず、見える部分は綺麗にカットできました(^^;



922日。
中抜きをして、ミッドウーファーのスピーカーリング完成...といきたいところですが、これがかなり難儀しました。
金工旋盤を持っていないので、金属の加工は苦労の連続でした。

鉄工用の自在錐を買いたかったのですが、ここ最近、1,000円前後の物品を頻繁にamazonで追加購入していたため、金額よりも"届く回数"で嫁にチクリとやられ「欲しい」と言い出せない(^^;

木工旋盤で気長に削りながら....と思ったけどガタガタに....

即席で治具を作ってやってみましたが、グダグダに....


もっとシンプルに、と物置の奥に眠っていた市販の万能作業台にジグソーを固定し、天板に板を張って再チャレンジしましたが、切り進めていくとブレードが片側に反っていき、段々とズレていく....


結局、手持ちで切りましたが惨憺たる結果(ToT)
見えない部分だから良いんだけどね(笑)


同じ方法で、ツイーターにもスピーカーリングを作成しようとしましたが、今回は断念しました。
ベースにメタルを組み合わせることで高級感をアップさせる狙いだったのですが....

くり抜いたミッドウーファーの内側を有効利用して、径の小さいツイーターのリングを作成しようと目論んでいたのに....



気を取り直して、インナーバッフルの製作を開始します。
インナーバッフルは、ぶっちゃけ形はどうでも良いと思っています。見えないので(笑)
隙間を埋め、開口部と新スピーカー取り付け位置のズレを摺り付けるのが目的です。

材料は、今年の1月に実施したキッチンのリフォームの際、対面カウンターの面材を框扉にリメイクした時に余った、エンドパネル用のパーティクルボードを使います。


表皮を剥いだパーティクルボードをスライドソーでカット。


サービスホール側のインナーバッフルはジグソーで円形(φ150mm)にくり抜きます。
綺麗にカットする必要は無いです。見えないので(笑)


インナー・ドアパネル側のインナーバッフルはスペーサーの径(φ170mm)に収まるよう整えます。



角のみを使って、スペーサー内にある2箇所の突起をかわすべく、溝を掘ります。


まあ、ドリルでも別に良かったかも(笑)


中を604Cの収まるφ142mmで抜いたらインナーバッフルは完成。


その2へつづく

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